オーストラリアの看護師の薬のあげ方
オーストラリアで看護師として働いてあっという間に1ヶ月が経ってしまいました。
振り返ると早い気がしますが、週5日同じ時間に働くのは久しぶりでまだ慣れません。。
今回は薬のあげ方について書いてみました。
私は、全くの新人ではないですが、業務にまだ慣れていないということで、
スタッフが一番多いモーニングシフトだけを毎日をしていました。
海外看護師ということでサポートが欲しいということを師長に言ってあったので、毎朝薬をあげる時はeducater という病棟専属の教育担当者を付けてもらっていました。最初の2週間は本当に1対1で薬をあげている時間はずーっと一緒にいてもらい、一つ一つ確認してもらっていました。
後半の3〜5週間目は少しずつ自立して、今では一人で全部やっています。
なぜ、そこまでサポートが必要かというと、、、
薬のあげ方が日本と全然違うからです。。
日本の病院では薬局が各患者様にその日の薬振り分けてくれるので看護師はその薬を配るだけでした。点滴も各患者ごとに準備してくれてあるので、看護師は作って、点滴を開始するだけでした。薬剤師が薬の準備をやってくれていたことに慣れていた私はオーストラリアの薬のあげ方に戸惑いまくりでした。
- 薬はトロリーを使う
オーストラリアでは薬のトロリーが一人の看護師に付き、一つ与えられます。
こんなのです。
この引き出しにびっしり薬が箱ごと入ってるんです。看護師は患者の薬のオーダー(現在ほとんどの公立病院は電子カルテです。)を見て、薬を確認して箱から出して小さなカップに入れて患者に渡します。
私が勤めている病棟は内科なのでたくさんの薬を飲んでいる患者が多いので、薬に時間がとてもかかります。
普通に10種類くらい飲んでいる人がザラ。。受け持ち患者の数は4人と日本の半分くらいなのに私は4人の薬をあげるのに2時間はかかります。(開始1ヶ月の現在)
時間がかかる理由は
- 自分のトロリーに患者の薬がない
- 薬がなかったら薬局に電話して注文しなければならない
- インシュリン用の注射器がトロリーに入ってない
書き始めたらキリがないのですが、トロリーに入っているはずのものがない!となってそれを探しにメディケーションルームや倉庫に行ったりして、それの往復で最初の2時間は潰れます。
勤務の終わりに誰も薬の補充やトロリーの整頓などをしません。(これは私の働いている病棟だけかもしれませんが・・・)
- ダブルチェックの薬が多い
NSW healthの決まりで、病院ではリスクが高い薬は看護師2人でのダブルチェックをしなければなりません。
画像参照
http://bcm.bc.edu/issues/winter_2010/features/rookies.html
ダブルチェックが必要な主な薬は
- インスリン
- 麻薬
- 点滴(抗生剤など)
- 注射(どの薬も)
です。なので、いちいち他の看護師を呼んで、自分の患者の薬を一緒に確認してサインをしてもらわないといけません。
ミスを防ぐためには必要不可欠ですが、ダブルチェックをしてくれる看護師を見つけるのにとても苦労します。みんな自分の患者でいっぱいいっぱいなので。
薬のあげ方が日本の看護との一番の違いなのかな〜と思います。
働いてみて気づく違いがいくつもあるので今後もまたブログで書いていきたいと思います。
Nonpy